| 冒頭に述べたように、田中さんの希望を言い換えると「深い位置にコントロールできる 」ボレーです。 このコントロールショットを打つ時の鉄則はボールの回転をアンダースピンにすること です。ボレーでは、方向や深さをコントロールすることが最も大切であり、アンダースピ ンで打つことが重要なのです。そうでないと、飛んで来るボールの強さやスピンによって 、ボレーしたボールの距離はばらばらになり、コントロールできません。それでは、アン ダースピンのボレーをするには、一番大切なことは何でしょう。それはボールを捕らえる 時のラケット面であり、具体的にはオープンな面でボレーすればよいのです（下の実験で ぜひ実感してください）。 田中さんのフォアハンドボレーのラケット面に問題が起こる のは、ずばりグリップに原因があります。田中さんのフォアハンドボレーのグリップは、 イースタン・フォアハンドグリップからセミウエスタングリップまで、その時々で変化し ていますが、基本的にグリップが厚すぎるのです。ボレーでは、グラウンドストロークの ように時間的余裕がないため、グリップを変化させて対処するには限界があることも、原 因のひとつです。ですから、握り変えなくてもフォアもバックもオープンな面になるコン チネンタルグリップに変えれば、田中さんの問題は一挙に解決するのです。 |
ラケット面を変えてボールをぶつける実験を行なうと・・・・
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ラケット面とスピンの関係を理解してもらうために、読者の皆さまにも、ある実験をして 欲しいと思います。まず、田中さんのラケット面のように、コートに垂直なラケット面で 左手でラケットを強く握り、右手でラケット面にボールを投げつけます（図１）。次に、 ラケット面をコートに対して45度くらいにオープンにしてボールを投げつけてください（ 図２）。この実験で、オープンな面でボールを捕らえると、自然にアンダースピンがかか り、ボールは上向きに飛んでいくことがわかるはずです |
オープンな面でボールにアンダースピンをかけるプロ
| 杉山愛プロのフォアハンドボレーの連続写真です。４コマ目〜６コマ目をご覧ください。 オープンな面でボールにアンダースピンをかけ、コントロールしていることがわかります |
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