第13章
ドローと卜一ナメント運営

1.いつドローを作成するか

工ントりーの申込締切日で申込みを完了したら,なるべ<早くドローを作成するべきです。−旦ドローが確定すると変更はできません。ただ1つの例外はプレーヤーが締切日までに正しくエントリーしたのにトーナメント委員会の方にミスがあった場合か,または最終投階で中止した人に代わって人を補充する場合だけです。
第1回戦の時間を知らせるはがきか,決定したスケジュールの載っているドローを出場者に送ることが出来れぱ最上ですが,これが無理な場合には申込要項にスケジュールを詳し<書いておく必要があります。

2.だれがドローを作成するか

ドローを作成し,試合を計画して運営するには知識と経験のあるレフリーが必要です。協会の公認指導員やプロに頼むのが安心です。もし適当な人がみつからない場合には協会や協会のジュニア委員に相談しなさい。運営に関するアドバイザーや運営経験のある学生を照介してもらうのも一法です。
もし子供がトーナメントに参加している場合にはその親はドロー作成の責任ある立場にいないようにするべきです。これは他の親からの批判をさけるためです。

3.ドローの作成

ドローの作成には名字だけでなく氏名全部を書くようにしなさい。仮原稿を作成した後,氏名,出身地,所属の学校やクラブを記入した本原稿を作成するのが便利です。
最初,書記係により作成された登録者の一覧表と最終ドローの人員を合せる必要があります。
各年令区分や種目別の大きいドローのポスターを会場に掲示する必要があります。小さいドローは参加者,トーナメント委員,報道関係者等に必要です。
公認試合の場合に最終結果を協会に報告する4枚つづりの公式ドロー用紙には,プレーヤーの関東テニス協会への登録番号,所属,場合によっては出身地を記入しなければなりません。これは正しいランキングを決めるのに必要です。一枚目と二枚目は関東協会へ,三枚目を各都県協会へ送り、四枚目は主催者の記録用として保存しなさい。

4.日本テニス協会のルールに従うことが大切

ドローが正しい手順によって作成されないとクレームのつく原因となります。前年度のランキング表や現在までの成積については協会より入手できるので,正しくシードを行うのが大切です。
プレーヤーが正しい年令区分に入っているか否かもチェックしなさい。18才,16才,14才,12才の年令区分に出場できる人の規定は,ランキング期間の殆ままる1月1日までにその年令に達していない者はその年令区分にその年の12月31日まで参加できるようになっています。
公認のトーナメントに参加するプレーヤーは試合前に関東テニス協会に登録している個人番号を示すか,まだ登録していない場合には会場で手続きする必要があります。これはランキング等を出すためのデータ処理に必要なためです。
シードは注意深<行う必要があります。 前年度ランキング,最近の成績,前回のトーナメントのドロー等をチェックして決めなさい。

5.シード

ドローの目的はベストプレーヤーを分け,最後の時まで会わせないようにすることです。
すべてのプレーヤーについてできるだけ多<の情報を得る必要があります。シードについてはランキングや最近の成績をみて決めるわけですが,ジュニアに成績を記入させると良い結果だけ記して,悪い結果は忘れる場合があるので注意が必要です。
各4人のエントリーに対して1人のシードを決めることも出来ますが,普通8人に1人で十分です。

6.バイのつくり方

必要なバイの数は次ラウンドの数の2倍からエントリー数を引いた数です。 もし23人のエントリーがある場合には32から23を引き,43人の場合には64から引いた数となります。
もしバイが奇数の場合には余りのバイはドローの下段の部分に入れます。ドローの上段から半分のバイについてうめた後,下段から同様にうめて行きます。
シードのプレーヤーに1回戦でのバイを与えるようにドローを組もうとする場合があるかも知れませんが,これは公平なやり方とは言えません。なぜならシードプレーヤーもすべての回戦の試合をするベきだからです。2つしかバイがない場合には自動的に第1シードと第2シードがバイを得ることになりますが,これはただ単に彼らがルールによりその場所にいるという理由のためなのです。

7.ドローの作成手順

最初にシードの選手を定位置に入れます。特別の指示については『コートの友』を参考にしなさい。
抽選で第1の名前をドローの上段から空いている欄に入れ、第2を次の空いている欄という風に入れてブロック毎に作成していきます。
同じ所属のプレーヤーが1回戦で当るのを避けるために分散するのもよいでしょう。この場合には裏側に所属を書いておき,同じ所属の人がぶつからないようにドローをつ<って行きます。
ドローの作成例を次に示します。